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自然災害で借金が返せない…被災者が使える減免制度と申請方法

債務整理

地震、台風、豪雨、洪水――自然災害は突然やってきます。住宅が被災し、住宅ローンが残ったまま新しい住居の確保も必要になる「二重ローン問題」は、被災者にとって深刻な負担です。

実は、自然災害で借金の返済が困難になった場合、借金を減額・免除できる制度が存在します。しかもこの制度は、自己破産とは異なり信用情報に傷がつかず、弁護士費用も無料です。知っているかどうかで、被災後の人生が大きく変わります。

この記事では、「自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン」を中心に、被災者が利用できる借金の減免制度について、手続きの流れからメリット・注意点まで詳しく解説していきます。

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災害で被災したうえに借金の返済まで抱えるのは本当につらいよね。でも諦めなくていい制度がちゃんとあるから、一緒に確認していこう。

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  1. 自然災害による被災者の債務整理ガイドラインとは
    1. 制度の対象となる災害
    2. 対象となる方
  2. 被災ローン減免制度の5つのメリット
    1. 1. 信用情報に傷がつかない
    2. 2. 一定の財産を手元に残せる
    3. 3. 弁護士費用がかからない
    4. 4. 保証人への請求がされない
    5. 5. 裁判所の関与で公正な手続きが担保される
  3. 手続きの流れ
    1. ステップ1:最も多額のローンを借りている金融機関に申し出る
    2. ステップ2:登録支援専門家の委嘱を受ける
    3. ステップ3:債務整理の開始を申し出る
    4. ステップ4:財産目録と調停条項案の作成
    5. ステップ5:全対象債権者の同意を得る
    6. ステップ6:簡易裁判所での特定調停
  4. その他の被災者向け借金関連の支援制度
    1. 被災者生活再建支援金
    2. 災害減免法による税の軽減
    3. 雑損控除
    4. 住宅ローンの返済猶予
  5. 被災ローン減免制度を利用する際の注意点
    1. すべての借金が免除されるわけではない
    2. 手続きに時間がかかる
    3. 災害との因果関係が必要
    4. 住宅ローン以外にも対応するが周知が不十分
  6. よくある質問
    1. Q. 被災ローン減免制度は何回でも利用できますか?
    2. Q. すでに返済を滞納していても利用できますか?
    3. Q. 賃貸住宅に住んでいる場合でも利用できますか?
    4. Q. 被災から何年経っていても申請できますか?
    5. Q. 法人(会社)でもこの制度は使えますか?
    6. Q. 相談先はどこですか?
  7. まとめ

自然災害による被災者の債務整理ガイドラインとは

「自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン」(通称:被災ローン減免制度)は、2016年4月から運用が開始された民間の自主的なルールです。自然災害の影響で住宅ローンや事業性ローンの返済が困難になった個人や個人事業主が、破産手続きを経ずに債務の減額・免除を受けられる制度です。

制度の対象となる災害

2015年9月2日以降に「災害救助法」が適用された自然災害が対象です。これまでに適用された主な災害には以下のようなものがあります。

  • 令和6年能登半島地震(2024年)
  • 令和5年7月秋田県大雨
  • 令和4年台風14号・15号
  • 令和2年7月豪雨(熊本県など)
  • 令和元年東日本台風(台風19号)
  • 平成30年7月豪雨(西日本豪雨)
  • 平成28年熊本地震

なお、東日本大震災(2011年)については、別の枠組み(「個人債務者の私的整理に関するガイドライン」)が適用されます。

対象となる方

以下の条件を満たす個人または個人事業主が利用できます。

  • 対象となる自然災害の影響で、住宅ローンや事業性ローンなどの返済が困難になった方
  • 災害が発生する前は借金を滞りなく返済していた方(または近い将来に返済困難になることが確実と見込まれる方)
  • 弁済計画案に基づく弁済について、破産手続きによる回収よりも多くの回収が見込まれる方

参考:政府広報オンライン 自然災害債務整理ガイドライン

ポイント

住宅ローンだけでなく、自動車ローン、教育ローン、カードローンなど、災害の影響で返済が困難になった借金全般が対象になります。「住宅ローンしか使えない」というのは誤解です。

被災ローン減免制度の5つのメリット

この制度には、通常の債務整理(自己破産・個人再生)にはない大きなメリットがあります。

1. 信用情報に傷がつかない

最大のメリットは、信用情報機関に事故情報(いわゆるブラックリスト)として登録されない点です。自己破産や個人再生では5〜7年間は新たな借入やクレジットカードの作成ができなくなりますが、このガイドラインによる債務整理ではそのような制限がありません。

被災後の生活再建には新たなローンが必要になることも多いため、信用情報に傷がつかないのは非常に大きなメリットです。

2. 一定の財産を手元に残せる

最大500万円の現預金や、被災者生活再建支援金、義援金などの財産を手元に残したまま債務の減免を受けることができます。自己破産では99万円までしか手元に残せないことを考えると、大幅に有利な条件です。

3. 弁護士費用がかからない

手続きを支援する「登録支援専門家」(弁護士、公認会計士、税理士、不動産鑑定士など)の費用は国が負担するため、利用者の自己負担はゼロです。手続き全体を通じて、費用の心配なく進められます。

4. 保証人への請求がされない

このガイドラインに基づく債務整理では、原則として保証人や連帯保証人への支払い請求は行われません。「自分が債務整理したら保証人に迷惑がかかる」という心配が不要です。

5. 裁判所の関与で公正な手続きが担保される

最終的に簡易裁判所での特定調停を経て債務整理が成立するため、手続きの公正性が確保されています。

ナビ助
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ブラックリストに載らない、500万円まで手元に残せる、弁護士費用タダ。この3つが揃ってる制度は他にないんだよ。被災した方はぜひ知っておいてほしいな。

手続きの流れ

被災ローン減免制度の手続きは、以下の6つのステップで進みます。

ステップ1:最も多額のローンを借りている金融機関に申し出る

まず、住宅ローンなど最も借入額が大きい金融機関の窓口に、「自然災害債務整理ガイドラインの利用を希望する」と伝えます。金融機関はこの申し出を拒むことはできません。

ステップ2:登録支援専門家の委嘱を受ける

金融機関から同意を得たら、お住まいの地域の弁護士会などを通じて、「登録支援専門家」の委嘱(紹介)を受けます。この専門家は債務者にも債権者にも偏らない中立の立場で手続きを支援してくれます。

ステップ3:債務整理の開始を申し出る

登録支援専門家のサポートのもと、すべての借入先(対象債権者)に対して債務整理の開始を申し出ます。この時点で、通常は返済や督促がストップします。

ステップ4:財産目録と調停条項案の作成

登録支援専門家と一緒に、財産の目録を作成し、どのように債務を整理するか(いくら返済し、いくら免除してもらうか)を定めた「調停条項案」を作ります。

ステップ5:全対象債権者の同意を得る

作成した調停条項案をすべての借入先に提出し、同意を求めます。全員の同意が得られれば、次のステップに進みます。

ステップ6:簡易裁判所での特定調停

全債権者の同意が得られたら、簡易裁判所に特定調停を申し立てます。調停条項が確定すれば、債務整理が正式に成立し、定められた条件に従って残りの債務が免除されます。

注意

全対象債権者の同意が必要なため、1社でも反対するとこの制度は利用できません。その場合は、通常の債務整理(自己破産や個人再生)を検討することになります。ただし、金融機関が合理的な理由なく同意を拒否するケースは少ないとされています。

参考:自然災害被災者債務整理ガイドライン運営機関

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手続きは6ステップで、登録支援専門家がずっとサポートしてくれるから安心だよ。まずは金融機関に「ガイドラインを使いたい」と伝えるだけでOKなんだ。

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その他の被災者向け借金関連の支援制度

被災ローン減免制度以外にも、自然災害の被災者が利用できる経済的な支援制度があります。併せて確認しておきましょう。

被災者生活再建支援金

住宅が全壊した場合に最大300万円が支給される制度です。住宅の被害程度と再建方法に応じて支給額が決まります。この支援金は被災ローン減免制度で手元に残せる財産に含まれるため、債務整理を行っても没収されません。

災害減免法による税の軽減

災害によって住宅や家財に損害を受けた場合、所得税の軽減措置を受けることができます。所得金額が1,000万円以下の方が対象で、損害の程度に応じて所得税が全額免除〜25%軽減されます。

雑損控除

災害による損失を所得から差し引ける「雑損控除」も利用可能です。災害減免法との選択適用となるため、どちらが有利か計算した上で選ぶ必要があります。確定申告が必要ですので、税務署や税理士に相談するのが確実です。

住宅ローンの返済猶予

大規模災害の発生後は、各金融機関が住宅ローンの返済猶予(支払いの一時停止)や返済条件の変更に対応しています。被災直後はまずこの猶予を利用し、落ち着いてから被災ローン減免制度の利用を検討するのが一般的な流れです。

参考:全国銀行協会 自然災害債務整理ガイドライン

被災ローン減免制度を利用する際の注意点

この制度は非常に有利な内容ですが、利用にあたって知っておくべき注意点もあります。

すべての借金が免除されるわけではない

減免される金額は、財産の状況や収入によって個別に判断されます。借金の全額が免除されるケースもあれば、一部を返済するプランになるケースもあります。

手続きに時間がかかる

申し出から債務整理成立まで、半年〜1年程度かかるのが一般的です。すべての債権者の同意を得る必要があるため、債権者の数が多いほど時間がかかる傾向があります。

災害との因果関係が必要

災害が発生する前から返済が困難だった場合は、この制度の対象にはなりません。あくまで「災害の影響で返済が困難になった」という因果関係が必要です。

住宅ローン以外にも対応するが周知が不十分

この制度は住宅ローンに限らず、自動車ローンやカードローンなど幅広い借金に適用できますが、その事実があまり知られていません。住宅以外の借金でお困りの方も、一度相談してみる価値があります。

ナビ助
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手続きに時間はかかるけど、その間は返済がストップするから生活の立て直しに集中できるよ。焦らず進めていこう。

よくある質問

Q. 被災ローン減免制度は何回でも利用できますか?

原則として、1回の災害につき1回の利用が可能です。別の自然災害で再び被災した場合は、改めて利用を申し出ることができます。

Q. すでに返済を滞納していても利用できますか?

災害の影響で返済が滞っている場合は利用可能です。ただし、災害が発生する前から滞納していた場合は対象外となることがあります。まずは登録支援専門家に相談して、自分のケースが対象になるか確認しましょう。

Q. 賃貸住宅に住んでいる場合でも利用できますか?

はい、住宅ローンがなくても、自動車ローンやカードローンなど、災害の影響で返済が困難になった借金があれば利用可能です。持ち家の方だけの制度ではありません。

Q. 被災から何年経っていても申請できますか?

明確な申請期限は設けられていませんが、災害との因果関係を示す必要があるため、被災から時間が経つほど証明が難しくなります。利用を検討しているなら、できるだけ早く金融機関に相談することをお勧めします。

Q. 法人(会社)でもこの制度は使えますか?

この制度の対象は個人および個人事業主に限られます。法人の場合は、中小企業再生支援協議会や事業再生ADRなど、別の制度を利用することになります。

Q. 相談先はどこですか?

まずは最も借入額が大きい金融機関に連絡するのが基本です。それ以外の相談窓口としては、お住まいの地域の弁護士会、法テラス(0570-078374)、全国銀行協会の相談室(0570-017109)があります。

まとめ

自然災害で借金の返済が困難になった場合、「自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン」(被災ローン減免制度)を利用することで、信用情報に傷をつけずに借金の減額・免除を受けられます。最大500万円の財産を手元に残せ、弁護士費用も無料、保証人への請求も行われないという、被災者にとって非常に有利な制度です。

手続きはまず最も借入額の大きい金融機関に申し出ることからスタートし、登録支援専門家のサポートのもと進められます。住宅ローンだけでなく、自動車ローンやカードローンなど幅広い借金が対象です。

災害に遭った直後は精神的にも余裕がないかもしれませんが、この制度の存在を知っておくだけで、いざという時の選択肢が大きく広がります。身近に被災された方がいれば、ぜひこの情報を伝えてあげてください。

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