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ギャンブルでできた借金の対処法|相談先と債務整理の考え方

借金の悩みと心のケア

ギャンブルが原因で借金が膨らみ、どうしていいか分からない。そう感じてこのページにたどり着いた方に、最初にお伝えしたいことがあります。

ギャンブル等依存症は、意志の強さや性格の問題ではなく、専門的な治療と支援の対象となる精神疾患です。「自分が弱いから」「本人の努力が足りないから」という捉え方は、正確ではないうえに、回復から遠ざかる要因になります。国もギャンブル等依存症対策基本法を定め、医療と相談の体制整備を進めています。

そして、この問題はお金の整理と、依存症そのものへの支援を、両方進める必要があるという特徴を持っています。借金だけを片づけても再び借入が始まることがあり、逆に治療だけでは目の前の督促は止まりません。この記事では、その両方について整理します。

まず相談できるところ

・精神保健福祉センター(各都道府県・政令指定都市に設置。依存症の相談窓口)
・保健所(お住まいの地域の健康相談窓口)
・こころの健康相談統一ダイヤル 0570-064-556(厚生労働省。お住まいの都道府県等の相談窓口につながります)
・依存症専門医療機関・依存症相談拠点(都道府県が選定。所在地は下記の公的サイトから検索できます)
・法テラス(日本司法支援センター) 0570-078374(借金問題の法的な相談)
・自助グループ:GA(ギャンブラーズ・アノニマス/本人向け)、ギャマノン(家族・友人向け)

本人だけでなく、ご家族だけでも相談できます。

ナビ助
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ここまで自分を責めながら調べてきた人が多いと思う。でもね、これは根性でどうにかする話じゃないんだ。専門の窓口がちゃんとあるよ。

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ギャンブル等依存症は治療と支援の対象

「やめようと思えばやめられる」ものではない

ギャンブル等依存症は、ギャンブルに関わる行動を自分の意思でコントロールすることが難しくなる状態を指します。国際的な診断基準にも位置づけられており、医療の対象として扱われています。負けを取り返そうとしてのめり込む、隠れて続ける、周囲に嘘をつく、やめようとすると落ち着かなくなる。こうした行動は、性格の問題ではなく状態像として現れるものです。

だからこそ、本人が「気をつける」と決意するだけでは止まりにくいという前提に立つ必要があります。そのうえで、医療・相談・自助グループ・お金の環境調整を組み合わせていくのが現実的な進め方です。

借金は結果として現れたもの

ギャンブルによる借金は、依存症の結果として現れる問題のひとつです。したがって、借金だけを解決しても、背景にある状態への支援がなければ、同じことが繰り返される可能性があります。お金の整理と依存症への支援は、どちらか一方ではなく両輪で進めてください。

お金の整理を進めるうえでは、毎月の収入と支出、借入の残高を書き出して把握しておくと、相談の場でも状況を伝えやすくなります。

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国の対策の枠組み

ギャンブル等依存症対策基本法では、精神保健福祉センター、保健所、消費生活センター、法テラスにおける相談支援体制の整備を進めることが定められています。地域によっては、依存症の相談員と多重債務の相談員が合同で相談を受ける取り組みも行われています。参考:ギャンブル等依存症でお困りの皆様へ(消費者庁)

相談先と医療機関のつながり方

精神保健福祉センター

各都道府県・政令指定都市に設置されている、こころの健康に関する専門機関です。依存症に関する相談を電話や面接で受け付けており、医師、保健師、精神保健福祉士、公認心理師などが対応します。相談は無料で、家族からの相談も受け付けています。地域の医療機関や自助グループにつなぐ役割も担っています。

保健所

お住まいの地域の保健所でも、こころの健康や依存症に関する相談を受け付けています。どこに相談していいか分からないときの入口として利用できます。

こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)

厚生労働省が設けている全国共通の電話窓口です。かけると、お住まいの都道府県・政令指定都市が実施する相談窓口につながります。受付日時は自治体によって異なります。

依存症専門医療機関・依存症相談拠点

都道府県は、一定の要件を満たす医療機関を依存症専門医療機関として、また相談拠点となる機関を選定しています。ギャンブル等依存症に対応している医療機関では、状態の評価、併存する不調の確認、認知行動療法にもとづくプログラムなどが行われます。お近くの専門医療機関や相談拠点は、公的な情報サイトから検索できます。参考:依存症対策全国センター(国立病院機構久里浜医療センター)/依存症についてもっと知りたい方へ(厚生労働省)

自助グループ(GA・ギャマノン)

GA(ギャンブラーズ・アノニマス)は、ギャンブルの問題を抱える本人が集まる自助グループです。本名を名乗る必要はなく、全国各地でミーティングが開かれています。ギャマノンは、ギャンブルの問題の影響を受けた家族や友人のための自助グループです。同じ経験をした人と話すことが、医療とは別の支えになることがあります。開催場所や日時は各団体の公式サイトで確認してください。

ナビ助
ナビ助
「病院に行くほどじゃない」って思ってる人こそ、一度相談してみてほしいな。センターも保健所も、相談だけで終わってもいいんだ。

家族だけでも相談していい

本人が相談に行きたがらないという状況は、決して珍しくありません。精神保健福祉センターも保健所も、家族からの相談を受け付けています。家族がまず相談につながり、対応の仕方を学ぶことが、結果として本人の受診につながることもあります。家族が先に相談する、というのは有効な選択です。

これ以上借りられない環境をつくる

治療や相談と並行して、お金の環境を整えることが重要になります。意志に頼らず、仕組みで距離を取る発想です。

貸付自粛制度を使う

日本貸金業協会または全国銀行個人信用情報センターに申告することで、貸付自粛情報が信用情報機関に登録され、新たな借入の審査に通りにくくなる制度があります。本人のほか、一定の要件のもとで親族が申告できる場合もあります。登録や撤回に手数料はかかりません(郵送申告時の切手代等は自己負担)。制度の詳細や申告方法は、各団体の公式サイトで確認してください。参考:貸付自粛制度(日本貸金業協会)

お金の管理を本人から切り離す

通帳やキャッシュカード、クレジットカードの管理を家族に委ねる、給与の振込先を分ける、少額を都度渡す形にするなど、手元にまとまった現金がない状態をつくることが有効な場合があります。ただしこれは本人の同意のもとで行うことが前提で、支援機関に相談しながら進めるのが望ましい方法です。

少額を都度渡す形にする場合は、食費や日用品など用途ごとに袋を分けて管理する「袋分け」という方法もあります。

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アクセスそのものを断つ

公営競技やパチンコ・パチスロには、本人や家族の申告により入場やアカウント利用を制限できる仕組みが設けられているものがあります。オンラインの投票サイトについても、退会や制限の手続きが用意されている場合があります。詳細は各事業者の案内を確認してください。

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やってはいけない対処

注意

借金を返すために、もう一度ギャンブルで取り返そうとすることだけは避けてください。これは依存症の症状として現れやすい考え方であり、結果として損失と借入がさらに拡大する例が多く報告されています。「ここで当たれば全部解決する」という発想が浮かんだときこそ、相談窓口に連絡するタイミングです。

闇金・個人間融資に手を出さない

正規の貸金業者から借りられなくなった状況につけ込む違法な貸付があります。法外な利息を請求される、個人情報を悪用される、家族や勤務先に取立てが及ぶといった被害につながります。すでに関わってしまった場合は、警察や法テラス、日本弁護士連合会の窓口に相談してください。

責めることは解決につながらない

家族の立場では、怒りや失望を感じるのは自然なことです。ただ、叱責や監視の強化だけでは行動は止まりにくく、本人が問題を隠す方向に働くことがあります。対応の仕方そのものを支援機関に相談することをおすすめします。

肩代わりの前に相談を

家族が借金を肩代わりすることについては、支援の現場でも慎重な検討が必要とされています。肩代わりを繰り返すことで問題が見えにくくなり、家族自身の生活が破綻することもあります。肩代わりを決める前に、依存症の相談窓口と法律の相談窓口の両方に相談してください。

借金そのものへの対処:債務整理という選択肢

ここからはお金の側の話です。債務整理は、法律にもとづいて返済負担を調整する手続きの総称です。

手続き おおまかな内容
任意整理 裁判所を通さず、債権者と直接交渉して返済条件を調整する
個人再生 裁判所の手続きにより、認可された再生計画にもとづいて返済する
自己破産 裁判所の手続きにより、免責許可を得て支払義務を免れる

どの手続きを選べるか、どの程度の効果が見込めるか、期間や費用がどれくらいかかるかは、収入・財産・債務額・債権者の状況など事案ごとの事情によって大きく異なります。「必ず減額できる」「誰でもゼロになる」といった説明は正確ではありません。信用情報への登録など生活面への影響も伴います。

「ギャンブルの借金は自己破産できない」は正確ではない

ここは誤解が多い部分なので、丁寧に説明します。

破産法252条1項4号は、浪費または賭博その他の射幸行為をしたことによって著しく財産を減少させ、または過大な債務を負担したことを、免責不許可事由のひとつとして定めています。ギャンブルによる借金は、この条文に該当し得ます。

ただし、話はここで終わりません。同じ破産法252条の2項は、免責不許可事由がある場合でも、裁判所は破産手続開始の決定に至った経緯その他一切の事情を考慮して、免責を許可することが相当であると認めるときは、免責許可の決定をすることができると定めています。これがいわゆる裁量免責です。

つまり、免責不許可事由に当たり得ることと、免責が受けられないことは同じではありません。「ギャンブルの借金だから自分はもう助からない」と決めつけて、相談をあきらめてしまうのが最も避けたい事態です。

ポイント

裁量免責が認められるかどうかは、破産に至った経緯、反省と改善の状況、手続きへの協力の姿勢、依存症の治療や相談につながっているかなど、さまざまな事情を踏まえて裁判所が判断します。結果を保証できるものではありませんが、治療や相談につながっていることが、事情のひとつとして説明できる点は知っておいてよいでしょう。

自己破産以外の選択肢もある

免責不許可事由は自己破産(免責)の場面で問題となる論点です。任意整理や個人再生には、この免責不許可事由の規定は適用されません。個人再生には別途、再生計画の認可要件がありますが、ギャンブルによる借入であることをもって一律に利用できなくなるわけではありません。どの手続きが適しているかは、弁護士・認定司法書士に事案を見てもらったうえで判断してください。

依頼すると督促が止まる

弁護士や認定司法書士に債務整理を依頼すると、受任通知が債権者に送付されます。貸金業法21条1項9号は、弁護士等から債務処理の受任通知を受けた貸金業者が、正当な理由なく債務者本人に直接支払いを要求することを禁じています。督促が続いてつらい状況にある方にとって、まずここが大きな意味を持ちます。

費用が心配なとき

法テラス(日本司法支援センター)では、収入と資産が一定の基準以下の方を対象に、弁護士・司法書士による無料法律相談と、費用の立替制度(民事法律扶助)を用意しています。サポートダイヤルは 0570-078374 です。資力基準や受付時間は改定される場合があるため、利用前に法テラス公式サイトで確認してください。

回復は借金がゼロになった時点では終わらない

債務整理によって返済の問題が整理できたとしても、依存症への支援はそこから続きます。むしろ、金銭的な圧迫が和らいだ時期に再び手を出してしまう例もあります。

通院や相談を継続する、自助グループのミーティングに通い続ける、お金の管理の仕組みを維持する。「もう大丈夫」と判断するタイミングを自分ひとりで決めないことが、支援の現場では重視されています。

ナビ助
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お金の問題が片づいたときが、じつは油断しやすいところなんだって。だからこそ、つながり続けることが大事なんだね。

よくある質問

Q. 本人が「病気じゃない」と言って相談に行きません。

A. まずご家族が精神保健福祉センターや保健所に相談してください。本人が受診を受け入れやすくなる関わり方について助言を受けられます。家族向けの自助グループ(ギャマノン)に参加する選択肢もあります。

Q. 治療にはどのくらいの期間がかかりますか?

A. 状態や併存する不調の有無によって異なり、一律には言えません。期間や内容については、受診した医療機関で説明を受けてください。この記事で個別の見通しをお伝えすることはできません。

Q. 家族が本人に代わって債務整理を頼めますか?

A. 債務整理の依頼は原則として本人が行う必要があります。ただし、家族が先に相談に行き、状況を説明したうえで進め方を確認することは可能です。法テラスや弁護士会の相談窓口に問い合わせてみてください。

Q. 自己破産すると勤務先に知られますか?

A. 裁判所から勤務先へ通知が行く仕組みはありません。ただし、勤務先からの借入がある場合や、退職金見込額の証明が必要になる場合など、事案によっては勤務先とのやり取りが生じることがあります。心配な点は、依頼する前の相談段階で確認してください。

Q. 依存症の治療を受けていることは、手続きで不利になりますか?

A. 治療や相談につながっていることは、破産に至った経緯や改善の状況を説明する材料のひとつになり得ます。不利に働くことを心配して隠すより、正直に伝えて弁護士等と相談してください。裁判所や専門家に事実を隠すことのほうが、結果としてリスクになります。

Q. すでに督促の電話が毎日かかってきます。

A. 放置せず、まず法テラスや弁護士会の相談窓口に連絡してください。弁護士等に依頼すれば受任通知により直接の取立ては止まります。同時に、依存症の相談窓口にもつながっておくことをおすすめします。

まとめ

ギャンブルによる借金の問題は、依存症への支援と、借金の法的な整理を同時に進めることが基本になります。どちらか一方だけでは、状況が元に戻りやすいためです。

自己破産については、ギャンブルによる借入が破産法252条1項4号の免責不許可事由に該当し得る一方で、同条2項により裁判所の裁量で免責が認められる場合があります。結果は事案ごとに異なり、保証できるものではありませんが、「もう無理だ」と決めつけて相談をやめる理由にはなりません。

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最後にもう一度、相談先をまとめておきます。

相談先まとめ

・精神保健福祉センター(各都道府県・政令指定都市/依存症の専門相談・無料)
・保健所(地域のこころの健康相談)
・こころの健康相談統一ダイヤル 0570-064-556(厚生労働省)
・依存症専門医療機関・依存症相談拠点(依存症対策全国センターのサイトから検索)
・GA(ギャンブラーズ・アノニマス)/ギャマノン(自助グループ・本人/家族)
・法テラス 0570-078374(借金問題の法的相談・民事法律扶助)
・消費生活センター(消費者ホットライン 188)

ご家族だけの相談も受け付けています。一人で抱え込まず、まず電話一本から始めてください。

この記事は一般的な情報の整理であり、法的助言や医学的助言ではありません。個別の判断は、医療機関・精神保健福祉センター・弁護士・認定司法書士・法テラス等にご相談ください。

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