借金の悩みが続くうちに、眠れなくなり、食べられなくなり、何をしても気持ちが晴れなくなる。朝、起き上がれない。仕事に行けない。そんな状態になっている方に、この記事は書いています。
最初にお伝えしたいことがあります。うつ病は、治療が必要な病気です。気の持ちようや、頑張りが足りないという話ではありません。そして、心の不調は自分で診断できるものではありません。つらい状態が続いているなら、まず精神科や心療内科といった医療機関を受診してください。お金の問題をどうするかは、そのあとで、別の窓口と並行して考えれば十分に間に合います。
もし今、「消えてしまいたい」「死んだほうが楽だ」という気持ちが浮かんでいるなら、この先を読み進める前に、下の番号へ電話してください。無料で、匿名で、今すぐ話せます。
・よりそいホットライン 0120-279-338(24時間対応)
・#いのちSOS 0120-061-338(24時間365日)
・こころの健康相談統一ダイヤル 0570-064-556(受付時間は都道府県によって異なります)
・いのちの電話 0120-783-556(毎日16時〜21時/毎月10日は8時から翌日8時まで)/ナビダイヤル 0570-783-556(10時〜22時)
・法テラス・サポートダイヤル 0570-078374(平日9時〜21時/土曜9時〜17時)※借金問題の相談先案内
・消費者ホットライン 188(局番なし)

お金の悩みと心の不調は重なりやすい
背景にある構造
返済に追われる状況は、終わりが見えない緊張を長く続けさせます。催促の連絡におびえ、誰にも言えず、眠れない夜が重なる。この状態が続けば、心身に不調が出てくるのは自然なことです。
厚生労働省の自殺対策白書では、自殺の原因・動機として、健康問題に次いで経済・生活問題が多く挙げられています。生活苦や多重債務が、その中に含まれます。お金の悩みで心を追い詰められている方は、決して少数ではありません。
「自分が弱いからだ」ではありません
返済が回らなくなる背景には、病気やけが、離職、収入の減少、家族の事情など、本人にはどうしようもない出来事が関わっていることが多くあります。経済的な問題は、その人の人格や価値を測るものではありません。
そして、心の不調も同じです。うつ病は、意思の強さで防げるものでも、根性で治せるものでもありません。医師による診断と治療が必要な病気です。
うつ病は自己判断せず、医療機関へ
受診を考えたほうがよいサイン
次のような状態が2週間以上続いている場合は、医療機関への相談を検討してください。これはあくまで受診を考える目安であり、診断ではありません。
・気分が落ち込んだ状態が続く
・これまで楽しめていたことに興味がわかない
・寝つけない、途中で目が覚める、朝早くに目が覚める
・食欲がない、または食べすぎてしまう
・体が重く、疲れが取れない
・集中できず、仕事や家事に手がつかない
・自分を責める考えが止まらない
・消えてしまいたいという気持ちが浮かぶ
これらの症状は、うつ病以外の病気で起きていることもあります。だからこそ、自分で判断せず、医師に診てもらうことが大切です。
どこを受診すればよいか
受診先は、精神科または心療内科です。どこへ行けばよいか分からない場合は、お住まいの都道府県・政令指定都市に設置されている精神保健福祉センターや、保健所の相談窓口で、地域の医療機関について相談できます。
働いている方であれば、勤務先の産業医や保健スタッフに相談する方法もあります。厚生労働省が運営するポータルサイト「こころの耳」には、電話・メール・SNSの相談窓口や、全国の医療機関を検索できる仕組みが用意されています。
受診をためらう気持ちについて
精神科に行くことに抵抗を感じる方は少なくありません。ですが、風邪をひいたら内科へ行くのと同じことです。早く相談したほうが、体も心も回復に向かいやすいとされています。ひとりで行くのがつらければ、家族や友人に付き添ってもらってもかまいません。
費用が心配な場合、通院の医療費の自己負担を軽くする自立支援医療(精神通院医療)という制度があります。対象や手続きには要件があるため、お住まいの市区町村の窓口や医療機関の相談員に確認してください。


「死にたい」と感じているときに
その気持ちは、追い詰められた状況が言わせています
強い苦痛が続くと、視野が狭くなり、ほかの選択肢が見えなくなることがあります。そのときに浮かぶ考えは、あなた本来の判断ではなく、追い詰められた状況が生んでいるものです。
まず、誰かに電話をかけてください。よりそいホットライン 0120-279-338 は24時間対応、#いのちSOS 0120-061-338 は24時間365日つながります。こころの健康相談統一ダイヤル 0570-064-556 は、お住まいの都道府県の公的な相談窓口につながる番号です。
ひとりにならない
可能であれば、家族や信頼できる人にそばにいてもらってください。夜間や休日で医療機関が開いていない場合でも、上記の電話窓口は利用できます。緊急性が高いと感じるときは、迷わず救急に連絡してください。
借金は、法律で定められた手続きによって整理を検討できる問題です。命に関わる決断をしなければならない性質のものではありません。まずは電話をかけて、話を聞いてもらうところから始めてください。
お金の問題は、別の窓口で同時に進める
催促の連絡は止められる
心の負担を大きくしているのが、催促の電話や郵便です。弁護士や認定司法書士に債務整理を依頼すると、専門家から債権者へ受任通知が送られます。貸金業法では、受任通知を受け取った貸金業者が、正当な理由なく本人へ直接支払いを請求することを禁じています。
依頼した時点で催促が止まり、返済も一時的に留まります。催促に身構える必要がなくなること自体が、日々の緊張を下げる方向に働きます。感じ方には個人差がありますが、手続きの結果が出るより先に、生活の環境のほうが変わるという点は知っておいてください。
制度としての債務整理
借金を整理する法的な手続きには、任意整理・個人再生・自己破産があります。どの手続きを選べるか、どこまで負担が軽くなるかは事案によって異なり、必ず減額できると言えるものではありません。ただ、制度が用意されていて、専門家に相談すれば道を検討できるということ自体が支えになります。
自己破産について、人生が終わるかのように語られることがありますが、それは正確ではありません。破産法の第1条は、債務者について経済生活の再生の機会の確保を図ることを目的として掲げています。やり直すための制度として、法律の側から用意されているものです。選挙権が無くなることも、戸籍に記載されることもありません。
費用が心配な場合
法テラスには、収入や資産が一定の基準を下回る方を対象に、弁護士費用等を立て替える民事法律扶助制度があります。無料の法律相談を受けられる場合もあります。要件や手続きの詳細は、法テラス・サポートダイヤル 0570-078374 で確認できます。
そのほか、消費者ホットライン 188、日本クレジットカウンセリング協会 0570-031640、お住まいの地域を管轄する財務局の多重債務相談窓口でも、無料で相談できます。
届いた督促状や契約書などは、1冊のファイルにまとめておくだけでも、相談の際に状況を伝えやすくなります。
働けない状態が続いている場合
体調の問題で働けない状態が続いているなら、傷病手当金、障害年金、生活保護など、生活を支えるための制度があります。それぞれ要件や申請の手続きが異なるため、お住まいの市区町村の福祉窓口や自立相談支援機関、加入している健康保険の窓口で確認してください。医療機関の相談員(精神保健福祉士など)に相談できる場合もあります。


周りの方ができること
責めない、急かさない
家族や身近な方が心配のあまり、「なぜこうなるまで黙っていたのか」「頑張れば何とかなる」と言ってしまうことがあります。しかし、責める言葉や励ましは、追い詰められている本人をさらに苦しくさせることがあります。
まず話を聞く
解決策を示すより、まず最後まで話を聞くこと。そのうえで、「一緒に相談に行こう」と提案するほうが、本人は動きやすくなります。受診や法律相談に付き添うことは、大きな支えになります。
周囲の方も相談できます
支える側も疲れます。精神保健福祉センターや保健所では、ご家族からの相談も受け付けています。ひとりで抱え込まないでください。
よくある質問
Q. 借金が解決すればうつも治りますか
A. そのように断定することはできません。心の不調は複数の要因が関わることがあり、経過も人によって異なります。うつ病は治療が必要な病気ですので、経済的な問題の解決とは別に、必ず医療機関で相談してください。
Q. 病院と法律相談、どちらを先に行くべきですか
A. 体調がつらい状態なら、医療機関を優先してください。お金の問題は、電話一本で相談先を案内してもらえます。同時に進めてかまいませんし、順番を厳密に考える必要はありません。
Q. 通院していることが職場に知られますか
A. 医療機関には守秘義務があり、本人の同意なく職場へ情報が伝わることはありません。休職などで診断書が必要になる場合は、記載内容について主治医と相談できます。
Q. 家族に借金のことを言えません
A. 相談自体は本人だけで行えます。ただし、手続きの種類や事案によっては家族の協力が必要になる場面もあります。言いにくい事情も含めて、相談時に伝えてください。
Q. 債務整理をすると勤務先に知られますか
A. 手続きの種類や事案によって異なります。原則として勤務先へ通知されるものではありませんが、退職金に関する書類が必要になる場合など、状況によっては確認が生じることもあります。心配な点は最初に専門家へ伝えてください。
Q. 治療にはどのくらいかかりますか
A. 経過は人によって大きく異なり、一般化してお伝えすることはできません。主治医と相談しながら進めていくものとお考えください。
Q. 眠れないだけでも受診してよいのでしょうか
A. かまいません。眠れない状態が続いていること自体が、相談してよい理由になります。ためらいがあるなら、精神保健福祉センターや保健所の窓口に話してみるところからでも大丈夫です。
まとめ
借金の悩みが長く続くと、心と体に不調が現れることがあります。うつ病は治療が必要な病気であり、気の持ちようで解決するものではありません。つらい状態が2週間以上続いているなら、精神科や心療内科を受診してください。自分で判断せず、医師に診てもらうことが第一歩です。
お金の問題については、心の相談とは別の窓口で、同時に進めてかまいません。弁護士や認定司法書士に依頼すれば催促の連絡は止まりますし、任意整理・個人再生・自己破産という法的な手続きがあります。結果が事案によって異なるのは確かですが、制度があり、相談すれば道を検討できるということは、はっきりお伝えできます。破産法は、経済生活の再生の機会の確保を目的として掲げている法律です。
そして、「消えてしまいたい」という気持ちが浮かんでいるなら、今すぐ電話をかけてください。よりそいホットライン 0120-279-338(24時間対応)、#いのちSOS 0120-061-338(24時間365日)、こころの健康相談統一ダイヤル 0570-064-556。あなたの話を聞く人が待っています。
効果や期間、費用は事案によって異なります。この記事は一般的な情報提供であり、個別の法的助言や医学的助言ではありません。心の不調は医療機関へ、お金の問題は弁護士・認定司法書士・法テラスへご相談ください。
【心のこと・いのちのこと】
・よりそいホットライン 0120-279-338(24時間対応)
・#いのちSOS 0120-061-338(24時間365日)
・こころの健康相談統一ダイヤル 0570-064-556(受付時間は都道府県によって異なります)
・いのちの電話 0120-783-556(毎日16時〜21時/毎月10日は8時から翌日8時まで)/ナビダイヤル 0570-783-556(10時〜22時)
・お住まいの都道府県・政令指定都市の精神保健福祉センター、保健所
・受診先は精神科・心療内科
【お金のこと】
・法テラス・サポートダイヤル 0570-078374(平日9時〜21時/土曜9時〜17時)
・消費者ホットライン 188(局番なし)
・日本クレジットカウンセリング協会 0570-031640
・お住まいの地域を管轄する財務局の多重債務相談窓口
・お住まいの地域の弁護士会 法律相談センター/司法書士会 相談センター
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