消費者金融やカードローンの利用状況を確認したいなら、請求先はJICCです。JICC(株式会社日本信用情報機構)は貸金業法にもとづく指定信用情報機関で、消費者金融、信販会社、保証会社、一部の銀行などが加盟しています。
債務整理を検討している方にとっては、借入先と残高を確定させるための重要な手がかりになります。また、過去に延滞や債務整理をしたことがある方が、その記録がまだ残っているかを確認する手段としても使えます。
この記事では、JICCへの開示請求の方法と手数料、届いた結果の読み方、そして情報が登録される期間を整理します。手数料や申込方法は記事執筆時点の公式情報にもとづくもので、変更されることがありますので、申し込む前に公式サイトをご確認ください。

JICCの開示方法は2つです
現在の開示方法は、スマートフォンアプリと郵送の2通りです。来社による窓口での受付は終了しています。
| 方法 | 手数料(税込) | 受取までの目安 |
|---|---|---|
| スマホアプリ | 700円 | 1〜3日程度(土日祝・年末年始を除く) |
| 郵送(通常) | 2,177円 | 書類到着後7〜10日 |
| 郵送(速達希望) | 2,511円 | 同上(配送が速達) |
金額の差が大きいため、マイナンバーカードを持っている方はアプリのほうが負担が軽くなります。
郵送で届いた開示結果は、各社からの通知や取引履歴と一緒に1冊のファイルにまとめておくと、相談のときにすぐ取り出せます。
スマホアプリでの開示のやり方
必要なもの
・マイナンバーカード(署名用電子証明書が有効なもの)
・署名用電子証明書の暗証番号
・マイナンバーカードを読み取れるスマートフォン
・クレジットカードまたは携帯キャリア決済
手順の流れ
1. JICCの専用アプリをダウンロードする
2. マイナンバーカードを読み取って本人認証を行う
3. 氏名・生年月日・住所などの顧客情報を入力する
4. 手数料を決済する
5. 開示結果の作成通知を待つ
6. アプリで開示結果を受け取る
開示結果の作成通知日から30日以内に受け取らなかった場合は、あらためて手続をやり直すことになります。手数料も再度必要になるため、申し込んだら通知を見逃さないようにしてください。
暗証番号を一定回数間違えるとカードがロックされます。ロックされた場合は市区町村の窓口での手続が必要になるため、番号に不安があるときは慎重に入力してください。

郵送での開示のやり方
公式サイトから信用情報開示申込書をダウンロードして記入し、本人確認書類の写しと手数料を同封して郵送します。
手数料の払い方に特徴があります
JICCの郵送開示では、コンビニエンスストア(セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ)で「郵送開示利用券」を購入して同封します。定額小為替証書は受け付けられていませんので、他機関と同じ感覚で用意すると差し戻しになります。
本人確認書類
本人確認書類は2点必要で、A群から1点、B群から1点という組み合わせで指定されています。どの書類がどちらの群に該当するかは公式サイトの案内で確認してください。
書類がJICCに到着してから、開示結果が届くまでの目安は7〜10日です。
開示結果の見方
開示結果には、契約ごとに次のような情報が並びます。
・本人を特定する情報(氏名、生年月日、住所、電話番号、勤務先など)
・契約している会社名、契約日、契約の種類、契約額
・残高、次回返済日、完済日などの返済状況
・異動参考情報等(延滞、債務整理、保証履行、破産申立などが登録されている場合)
・申込みの情報
・会員会社が照会した記録
確認すべきは「異動参考情報等」の欄
いわゆる事故情報にあたる記録は、各契約の「異動参考情報等」という欄に表示されます。ここに「延滞」「債務整理」「保証履行」といった記載があるかどうかが、審査への影響を考えるうえでの目安になります。
この欄には、括弧書きで日付が併記されます。この括弧内の日付が、その事実が発生した日(発生日)です。登録期間を数えるときの起点を知るうえで重要な情報なので、見落とさないようにしてください。
返済状況の欄
残高や入金の状況が記載されます。完済していれば残高が0円となり、完済日が記録されます。残高が0円でも契約自体が解約されていない場合があるため、契約の状態欄もあわせて確認してください。
情報が登録される期間
JICCの登録期間は情報の種類によって異なり、さらに契約日によって扱いが分かれます。
| 情報の種類 | 登録期間 |
|---|---|
| 契約内容情報 | 契約継続中および契約終了後5年以内(契約日が2019年10月1日以降の契約)/それ以前の契約は完済から5年以内 |
| 返済状況情報(延滞) | 延滞が継続している間 |
| 返済状況情報(延滞解消) | 当該事実の発生日から1年を超えない期間 |
| 取引事実情報(債務整理・保証履行・破産申立など) | 契約終了後5年以内(契約日が2019年10月1日以降の契約)/それ以前の契約は発生日から5年以内 |
| 債権譲渡 | 発生日から1年以内 |
| 申込情報 | 照会日から6か月以内 |
「5年以内」と「以内」が付いているのは、加盟会社がJICCを脱退するなどの事情で、5年より早く情報が削除される場合があるためです。逆に言えば、必ず5年きっかりで消えると決まっているわけではありません。
リボルビング契約では、残高が0円になったあと解約されないまま5年が経過した場合や、契約後に一度も残高が生じないまま5年が経過した場合に、契約終了後5年が経過したものとして取り扱われます(延滞情報や取引事実情報が付いている場合を除きます)。使っていないリボ契約が残っている方は、この扱いを覚えておくと役立ちます。

JICCで確認できること・確認できないこと
3機関の守備範囲を理解しておくと、開示結果を読み違えずにすみます。
JICCで確認できるもの
消費者金融からの借入、カードローン、信販会社のローン、保証会社との保証契約など、貸金にあたる取引が中心です。銀行のカードローンでも、保証会社が消費者金融系の場合には、その保証契約がJICCに登録されていることがあります。
JICCでは確認しづらいもの
クレジットカードのショッピング利用や、携帯電話端末の分割払いといった割賦の情報はCICが中心です。住宅ローンなど銀行本体の融資は全国銀行個人信用情報センターに登録されます。JICCの開示結果に何も載っていなくても、他機関に記録がある場合があります。
どこにも載らない借入もあります
信用情報機関に加盟していない相手との取引は登録されません。個人間の貸し借りや、貸金業の登録をしていない違法な貸付は載らないため、開示結果だけでは債務の全体像を把握できないことがあります。返済に困っている場合は、開示結果の内容にかかわらず相談してください。
開示結果を相談にどう活かすか
開示結果は、そのまま相談の資料として使えます。
・借入先の会社名と件数
・各社の契約日、契約額、現在の残高
・延滞や債務整理などの記録の有無と、その発生日
・すでに完済している契約と、まだ残っている契約の区別
これらがそろっていると、任意整理・個人再生・自己破産のどれが候補になるかという話に、初回の相談から入っていけます。記憶に頼って説明するより正確で、借入先の申告漏れも防げます。
なお、実際の債務額を確定させるには、各社から取引履歴を取り寄せる作業が別途必要になります。開示結果は出発点として役立つ資料、という位置づけで考えてください。
あわせて毎月の収入と支出を書き出しておくと、返済にどれくらい回せるかを専門家と一緒に考えやすくなります。
記載内容に心当たりがないとき
開示結果の内容が事実と異なる場合、JICCが独自に判断して訂正するのではなく、登録元の会社へ調査を依頼したうえで対応されます。誤りが確認されれば訂正または削除されます。
反対に、正しく登録されている情報を消してもらうことはできません。「情報を消す」とうたう勧誘には応じないでください。不審に感じたら消費者ホットライン188に相談できます。
よくある質問
Q. 登録されているはずの情報が載っていません
加盟していない会社との取引は登録されません。また、登録や更新のタイミングによって、直近の取引が反映されていない場合もあります。開示結果に載っていないことは、債務が存在しないことを意味しません。
Q. 会員会社が照会した記録は審査に影響しますか
照会の記録自体は、その会社が情報を確認したという事実の記録です。どう評価するかは各社の判断によります。
Q. JICCだけ請求すれば十分ですか
クレジットカードや分割払いはCIC、銀行のローンは全国銀行個人信用情報センターにも登録されます。全体を把握したいなら3機関に請求してください。3機関はCRINという仕組みで一部の情報を交流していますが、交流されるのは限られた項目です。
Q. 債務整理をすると必ず登録されますか
手続の内容や債権者によって扱いは異なりますが、取引事実情報として登録されるのが一般的です。登録される項目や期間は契約日によって変わりますので、開示結果で確認するのが確実です。
Q. 開示請求そのものが不利になりませんか
本人による開示の記録と、会員会社に提供される情報は扱いが分けられています。自分の情報を確認したことが、他社の審査に直接影響する仕組みにはなっていません。
Q. 開示結果を見ても判断がつきません
JICCのサイトに項目の説明資料が公開されています。それでも分からない場合は、開示結果を持って弁護士や認定司法書士に相談してください。返済の見通しについても同時に相談できます。
まとめ
JICCの開示は、スマホアプリなら700円、郵送なら2,177円(速達2,511円)で、来社窓口の受付は終了しています。結果を見るときは、各契約の「異動参考情報等」の欄と、括弧内の発生日を確認するのが要点です。
公式情報はJICC公式サイトで確認できます。他機関はCIC、全国銀行個人信用情報センターをご覧ください。
開示して返済が厳しいと感じたら、早めに相談してください。法テラス(0570-078374)には資力基準を満たす方向けの無料法律相談と費用の立替制度があります。各地の弁護士会・司法書士会の相談窓口、契約や取り立てのトラブルは消費者ホットライン188も利用できます。債務整理の効果・期間・費用は事案ごとに異なりますので、判断は専門家との相談を通じて行ってください。



